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遺産分割の基本的な流れについて

2020年5月15日 (金)

1 遺産分割協議で確認すること,決めること
①遺言書の有無と内容の確認
   遺言書があるかどうかはその後の遺産分割に大きくかかわってきます。
   まずは遺言書の有無を確認しましょう。
 
   仮に遺言書がある場合には,その内容や形式を確認してください。
   有効な遺言書が存在すれば,その遺言書で対象とされた財産(遺産)については,遺言書に従って相続・遺贈されることになります。
   もっとも,条件を満たした場合には,遺言書の内容の一部について,法律に定められた割合の遺留分として請求することができます(遺留分侵害額請求といいます。民法改正前は遺留分減殺請求の名称でした)。
 
②相続人の範囲の確認
   誰が相続人かを確認します。
   くわしくは次回のQ&Aでご説明します。
 
③遺産の確認
   遺産が何かを確認します。
   遺産分割の対象となるのは,原則として相続開始時に存在し,かつ,分割時に存在する未分割の遺産になります(ただし,民法の改正で一部例外があります)。
   また,遺産によっては相続人の一存で自由に分割できないものもありますので,分割対象の遺産があるかどうかも確認します。
 
④分割方法の決定
   遺産をどのように分けるかを決めます。
   通常,相続人全員が合意をすることで分割割合や方法を決めることになります。
   この時に,これまでの相続人の被相続人に対する寄与の度合いや被相続人からの生前の贈与などを加味して分けることもあります。
 
⑤遺産分割協議書等の作成
   合意した分割内容について,書面化します。また,その後の分割手続で必要となる書類(例えば,相続人の印鑑登録証明書など)はこのタイミングで取得しておくといいでしょう。
   なお,後で述べますが,当事者間でまとまらない場合は遺産分割調停となりますが,調停の場合,遺産分割協議書は作成されず,和解調書という形になります。
 
⑥遺産分割協議書等に従って実際に分割
   預貯金であれば,金融機関で手続をします。
   不動産については,相続登記の手続を行います。
   なお,遺産分割協議書の場合と和解調書の場合で手続や必要な書類が異なりますので,注意が必要です。
 
2 相続税について
   相続税については,相続開始から10か月以内に申告をする必要があります。
   相続税については相続人間に争いがあり,分割の合意がまとまっていない場合でも申告しなければなりません。この場合,暫定的に申告をすることになります。
 
3 実際にはどうやって遺産分割を進めていくのか
   通常,最初は相続人同士で話をして,遺産分割を進めていきます。
   この当事者間での話し合いで遺産分割がまとまれば,遺産分割協議書を作成します。
 
   他方,相続人同士では合意が成立しないことも多くあります。
   この場合,遺産分割調停を家庭裁判所に申し立てて,以後の手続は調停手続の中で進めていくことになります。
   調停の中で当事者間で合意に至ると調停成立となり,調停調書が作成されます。この調停調書に従って,具体的に各種財産の手続をしていくことになります。
 
   また,生前に払い戻された預貯金などがある場合で,ほかの相続人の協力や同意が得られない場合などは遺産分割調停では対応できず,民事訴訟で解決するケースもあります。


カテゴリー: 相続

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