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自宅に届いた郵便物についてのご相談

2021年3月31日 (水)

   〇〇という書面や封筒が送られて来たんですけど,どう対応すればいいでしょうか。というご相談を受けることがたまにあります。
   全く身に覚えがないものから,久しぶりに見たような相手からの郵送物,はたまた裁判所や裁判所と名乗るところからの郵便物まで多岐に渡ります。
   ダイレクトメールの類であれば,特に対応しなくても問題ないかもしれませんが,そうではないものも存在します。
   そこで,今回は,当事務所に寄せられた相談を元に,様々な郵送物について少しお話していきます。
 
1 裁判所からの郵便物
 
   裁判所からの郵便物についてのご相談があります。裁判所からの郵便物で多いのが,訴状と呼出状,答弁書のひな形などのケースや,調停申立書と呼出状,答弁書のひな形のケース,支払督促のケースなどです。
   結論から言えば,これらの郵便物については放置すべきではありません。なぜなら,郵便物の内容によっては,対応しないことで,相手の主張を認めたこととされ,本来勝てた裁判などでも欠席したまま敗訴してしまうケースがあるからです。
   裁判所からの郵便物に心当たりがある場合などでは,積極的に開封したくない・見たくないと思われる場合もありますが,それでもすぐに開封して内容物を確認することを強くお勧めします。
   その上で,放置せず,対応が分からない場合などは,一度近くの法律事務所に相談に行かれることをお勧めします。
 
   なお,ダイレクトメールの形式で裁判所と名乗るはがきが来ることがありますが,裁判所から,このような形式で送られてくるケースを聞いたことはありません。この場合,詐欺の疑いもありますので,注意が必要です。
   ちなみに私の実家にも一度このようなはがきが来たことがあり,相談をされました。
 
2 支払いを求める通知書(ご自分の債務について)
 
   支払いを求める通知書についてのご相談は,ご自分の債務についてのものとご親族の債務についてのものなどがあります。
   ご自分の債務についての通知書のうち,実際にここ最近に滞納をしてしまって支払いができないといったケースであれば,適切な債務整理を行う必要があります。
 
   他方,このようなご自分の債務についての通知書であっても,ずいぶんと昔の借金について,支払いを求める通知書が来るケースもあります。典型的には,ずいぶん以前に借り入れをしていたけれども,支払えなくなったまま,放置をしてしまったものなどがあります。
   これらの債務の場合,その支払い状況によっては消滅時効を利用することで債務自体を消滅させて,支払いを免れられる可能性があります。
   ただし,消滅時効を利用する(法律用語では援用といいます)前に,一部でも返済をしてしまったり,債務の存在を認めてしまったりすると,その時点で消滅時効が利用できなくなりますので,注意が必要です。業者によっては,消滅時効を利用させないために,とりあえずごく少額の返済をさせるケースもあります。
   ですので,古い借金について支払いを求める通知書が来た場合には,一度相談をしてみることも検討してみてください。
 
3 支払いを求める通知書(ご親族の債務についてのもの)
 
   ご親族の債務についての支払を求める通知書というと一見するとよくわからない話にも思えます。具体的な典型例としては,亡くなったご親族に借金があり,その債権者からご親族の相続人として返済を求められるケースです。
   ご親族が実の両親の場合であれば,なんとなく債務の予想はつくかもしれませんが,あまり交流のない両親の兄弟名義の債務などは,予想できないことが多く,そもそも本当に相続人なのか,本当に借金があるのかなど疑ってしまうこともあります。
 
   このような場合には,相続放棄という方法が選択肢の一つに上ります。
   相続放棄自体は,ほかのコラムでご説明をしていますが,「家庭裁判所に対して行う手続きであり,その相続について遡って相続人ではなくなる」という効果が得られるものです。
   相続放棄の効果により,プラスの財産も相続できなくなりますので,注意が必要ではありますが,多くの場合,このような借金があって相続人に通知が来るような方の場合,借金を上回る債務があることも珍しくありません。
   むしろ,まだ連絡が来ていないで眠っている債務さえあるかもしれません。仮に,そのようなケースであれば,相続放棄をしなかったことで,予想外の債務を負ってしまうことも考えられます。
   ですので,相続放棄をするという方法を選択されるご相談者・ご依頼者も少なくありません。
   相続放棄の前に,遺産の調査をして,遺産が見つからなかったときに相続放棄をするという方法も考えられるところです(期間の伸長を裁判所に求めることもできます)。
 
   なお,「相続放棄の期間は3か月で,死亡してから既に3か月以上経過しているから,相続放棄できないのでは」というご質問もよく受けます。確かに「3か月」という要件が相続放棄にはありますが,これは「相続を知ったときから」3か月という要件です。
   今回の典型事例のように,交流のない親族の相続であり,自身が相続したことさえ,知らなかったという場合には,自身が相続したことを知ってから3か月の期間の猶予があることになるのです。
   したがって,相続放棄が可能な場合も多くありますので,まずは弁護士にご相談をしてみてください。
 
4 弁護士などの専門職からの通知書
 
   当事務所でご依頼された場合もそうですが,代理人に就任した弁護士から,個人に対して通知書が来るケースもあります。
   これは,貸金の返還を求めるものや損害賠償を求めるもの,離婚等を求めるもの,遺産分割について協議を申し入れるものなどまで多岐に渡ります。
   そして,これらの通知書には,よく「〇月〇日までに,ご回答ください。」などと期限が定められているものがあります。このような通知書をご持参されて,「もう回答まで時間がないんです」とご相談されるご相談者様もいらっしゃいます。
   この期限については,もちろんそれまでに回答できるのであれば,回答してよいとは思いますが,裁判所からの書面ではありませんので,場合によって若干過ぎてしまっても問題がないことも多いです。むしろ焦って中途半端な回答や間違った知識で回答するべきではないでしょう。
 
   もっとも,全く返信しなかった場合などは,当事者間で話し合いをする意思がないと考えて,訴訟を提起されるケースも多いので,話し合いでの解決をご希望の場合などには無視することは避けた方がいいかもしれません。
   弁護士などの代理人からの通知書が来た場合には,できれば費用をかけてでも一度専門家である弁護士にご相談をしていただくことをお勧めします。
 
5 おわりに
 
   この他にも様々な郵送物が来ることがあります。先にみたように,ものによっては詐欺の手口となっているような郵送物もあります。
   対応が分からない場合には,専門家に確認をしてみるのも有効な手段だと思います。
   専門家への相談を通じて適切な対応方法が分かるだけでも,悩んだり不安に思うストレスを軽減できるのではないかと思っています。
 
   明日から新年度が始まります。
   新年度が皆様にとってよりよいものになるよう,当事務所は新年度もお悩みの解決のお手伝いをしていきたいと思っていますので,お気軽にご相談・お問い合わせください。


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